DVパパやモラハラパパは、この世に存在します。
近くにいるママは辛いものですが、家庭を維持するために我慢をしているママも多いかもしれません。
しかし、ママだけでなく、子どもにも攻撃が向けられることもあります。そんな時、DVやモラハラなどの父親の元に育った子が本当に傷ついているのは、父親に遠慮して「子どもをかばわない母親」の態度だといわれています。
子どもに矛先が向けられた時、下手に子どもをかばうと、さらにパパが荒れ狂ったり、余計に怒らせてしまうから、と、静かに見守ってしまうママも少なくありません。
いつの間にか、パパが子どもに八つ当たりをしている間は、自分は殴られないで済む、と安心を覚えてしまうママさえもいます。
DVなどの暴力や、言葉の暴力といわれるモラハラは、人の心身を傷つけ、抵抗する気力を奪うので、ママがそうなってしまうのも無理はないかもしれません。
ですが、ある程度辛いことや苦しいことに免疫のある大人と違い、自分を守る存在である母親が何もかばってくれないことで、子どもは深く傷ついています。
一番信頼できる母親に裏切られると、誰も信じることができなくなり、将来どんな人とも正常な信頼関係や交友関係が結べなくなる恐れがあります。
また、ママが辛そうだったり悲しそうだったりすると、子どもも一緒に心を傷めています。特に、子どもは小学校低学年ぐらいまでは、誰よりもママを見ているので、ママの気持ちや表情の変化に敏感です。
家庭は心安らぐ場所ではなく、うまくやりくりするのに必死で取り繕う性格となってしまいます。
そのため、DVやモラハラ家庭で育った子どもは、本当の自分を出せなくなるという特徴があります。
わざと明るく振舞ったり冗談を言ってふざけて場を和ませようとしたり、心配をかけないように優等生を演じたり、ひどくなると父親と同じように切れやすくなるのです。
ありのままの自分を出せず偽りの性格で生きていると、やがて幸せや嬉しいなどポジティブな感情に鈍感になり、生きる喜びを感じられない不幸な人生を送ることになります。
そうならないためには、ママは暴言を吐かれても心の中で軽く流して、口では謝って引きずらないことが肝心です。
それでもひどい場合、耐え切れないようなら子どもと逃げれば良いという逃げ道を作っておけば気持ちも前向きなるので、いつ逃げてもいいように夫に内緒で貯蓄しておくなど、備えておくとよいでしょう。
子どものためにも強いママでいてあげましょう。
Photo by Kelly Sue DeConnick